職業柄、アスリートと話す機会は多いのですが、
単なる食の情報やいわゆる栄養サポートを展開するだけではなく、
本当は「何を求めているのか」に対して、話しをしながら敏感に感じ取るように心がけています。
特に最近、食事改善をよく頑張って取り組み、身体が良い変化をし、パフォーマンスが上がり始めた選手に尋ねました。
「なぜ、食事を変えようと思ったの?」
その答えは、
「自分が変わらなければ、この先何も変わらないと話を聞いて思ったから」とのこと。
選手は、食を変えることは自分を変えることだと感じた、と言いました。
最初から食のことだけをやみくもに伝えていたら、こうはならなかったかもしれません。
食事改善を自分ごとと考えることができるか、それが大きな違いだなと伝える側としては感じることがあります。
そして、それは年齢の差や競技レベルの差ではない気がしています。
その土台にのれていない(話を受容する状況にない)こともあるので、
まず選手に合わせて土台を整えてからの場合も。
選手に響く言葉は何だろう。
選手が輝くために必要なことは何だろう。
選手が困っていることで解決できるヒントは何だろう。
スポーツ栄養士が、日々のちょっとしたことでも相談できる場づくりができたらなと思います。
公認スポーツ栄養士 上木明子